広尾町十勝港の第4埠頭は道内有数のサケの早場だ。シーズン序盤の9日午前11時半前、常連で音更町の寺町秀樹さん(50)が65cmの雌をキープしていた。

入釣は同3時半ごろ。同埠頭右岸壁中間部に入った。釣り方は同港定番の垂らし釣りで、ミチ糸の先に作った輪にサルカンを介してオモリ2号をセット。ハリスもミチ糸の輪に結んだ。タコベイトはパープル夜光で、エサはオオナゴと塩ニンニクソウダガツオを相掛けにした。

タナを変えながら反応を探るとベタ底でアカハラが釣れたが、ここで外道を避けてタナを変えないのが寺町流。経験から「アカハラとサケは同じタナにいる」と言い、同5時ごろ、サケのヒットで見事に自身の経験則を証明する。これが当日第4埠頭で上がった唯一のサケだった。

寺町さんによるとサケが釣れだしたのは今月5日で、今回のサケはおそらく同埠頭のシーズン4匹目だという。以前は10月ごろまで釣れたが最近は8月下旬で終わることが多いというから、行くなら早めが良さそうだ。
(札幌・三木田 久史)

自分を信じてタナを変えず、見事サケを上げた寺町さん