一見難しそうに見える氷上ワカサギ釣りもちょっとした工夫1つで釣果がガラリと大きく変わることがある。この特集ではそんな氷上ワカサギ釣りで初心者が釣果を伸ばすために押さえておきたい6つのポイントを紹介。
(坂井 宏彰)

ハリサイズ1つで状況好転も

食いが渋いときほどハリのサイズを変えるだけで釣果ががらりと変わることがある。

例えば、当たりが多い割に合わせてもなかなかハリ掛かりしないときや、ばらしが多いときは、ハリのサイズが合っていない可能性がある。

小型のワカサギが多い場合はハリサイズを下げ、大きい場合はハリサイズを大きくすることで掛かりが上向くことがあるので覚えておこう。

同じ釣り場でも、日にちや時間帯によって状況が異なることもあるので、どんな状況にも対応できるように仕掛けはハリサイズの異なるものを数種類用意しておくのがベストだ。

掛かりが悪いと感じたら積極的に仕掛けを変えよう

 

ロングハリスで違和感を軽減

当たりが多い割になかなか魚が乗らないときのもう1つの対処方法は、ハリスの長い仕掛けを使ってみることだ。

ロングハリス仕掛けは一般的な仕掛けよりも1cmほどハリス(エダス)が長い仕掛けのこと。たった1cm長いだけでは大きな違いがないように感じるが、長いハリスのおかげで一般的な仕掛けに比べてワカサギがエサをくわえたときに感じる違和感が少ない。

また、誘いを掛けたときのエサの動きもハリスが長い分、一般的な仕掛けに比べて自然にアピールできる。小さな当たりばかりが続くような食いが渋い状況でぜひロングハリスの仕掛けを使ってみたい。

食いが渋い状況で積極的に使いたいロングハリス仕掛け

 

オモリの軽量化で当たりを見やすくする

活性が高いときは重めのオモリを使用して仕掛けの沈下スピードを上げると手返しが良くなる。

一方、活性が低いときに重いオモリを使用するとワカサギがエサに食い付けなかったり、警戒してしまうこともある。そんな時はオモリを軽くするといい。

軽いオモリを使って沈下スピードを下げることで、ワカサギがエサに食い付きやすくなる。オモリは軽ければ軽いほど当たりが分かりやすくなるので、状況に応じて積極的にオモリを変えてみよう。

 

横着せずに小まめにエサ変えをする

エサのサシの大きさは釣果を伸ばす上で重要な要素の1つ。釣れるワカサギのサイズが大きいときや活性が高い場合は1匹掛けでも問題ないが、小型が多い場所やワカサギの活性が低いときはエサが大きいとついばむだけでハリ掛かりしないことも多い。

そんなときはエサの大きさを半分もしくは3分の1に切って小さくして使用すると状況が上向くことがある。ただし、ハサミなどサシを切るときは誤ってラインを切ってしまわないように注意したい。

エサのサイズを小さくすることでワカサギがエサを捕食しやすくなるだけでなく、断面から出るサシの体液で集魚効果も期待できる。

そのぶん1匹掛けのときよりもエサの鮮度が落ちやすいので小まめなエサ変えが求められる。当たりが遠のいたり、サシの色が薄くなっている場合はエサの鮮度が落ちている証拠。すぐに新しいものに付け変えよう。

経験上、よく釣る人ほど小まめなエサ変えを怠らない。まだ使えると横着しがちだが、釣れないときほど小まめなエサ変えを心掛けたい。

それでも食いが悪い場合はサシ以外のエサを使ってみるのも手。アカムシやゴボウムシなどの虫エサや、変わったところではイカやゆでたタコなど。いつもと違うエサを使うことで、急に食いが立つことがあるので試してみてほしい。

ワカサギが小型だったり活性の低いときはエサを小さく切った方がいい
ゆでたタコやイカを使ってみるのも手

 

リアクションバイトを誘発させる

よほど活性の高い場合を除き、数を釣りたいと思うなら置きザオは厳禁。手持ちで小まめに誘うのが数を釣る上では重要だ。

誘い方は2、3回サオ先を上下してから10秒程度誘いを止めて当たりを待つ。反応がなければ再び誘いを繰り返す。

こういった一連の動作中には、合わせても乗らない当たりが頻発することがある。そんなときはわざとじらしてリアクションバイトを誘発させる手法が有効だ。

具体的には、5~10秒ほどサオ先を上下に激しく動かして誘い、その後、同じく5〜10秒ほどサオ先の動きを止めて「食わせの間」を作る。

経験上、じらされて我慢できなくなったワカサギが、サオ先の動きを止めたタイミングで食いついてくることが多い。サオ先を止めている間はサオ先から目を離さないようにしたい。

サオ先を止めている間は当たりを注意深く観察しよう