9月11日午後0時半すぎ、えりも町歌別漁港でサケが連続でヒットする場面に出くわした。

漁港へ到着すると、西防波堤先端部の曲がり角から40㍍ほど手前で、ちょうどサオを弓なりに曲げサケの強い引きに応戦する男性がいた。

苦戦の末に70cmほどの雄ザケを上げたのは、千歳市の村中賢一さん(76)。釣り方はウキフカセ釣りで、細軸のサケバリ20号にかぶせたタコベイトはピンクゴールド。エサは15cmの小型のサバをぶつ切りにしてちょん掛けした。タナは水面下1.3mに合わせ、港内側の7〜8m先にウキを浮かべていた。

実はこの1匹のほか、周囲で立て続けに4匹が上がったそう。最初の1匹は左隣の人がウキフカセでゲット。間髪入れず村中さんにも当たりが来たが、無念のばらし。だがそのわずか10分後、村中さんが前述のサケを釣ってリベンジ達成。さらに対岸の北護岸でもウキフカセ釣りでサケが上がる。

すると一連の様子を見ていた2人が、他の場所から村中さんの左へ移動。彼らもウキフカセで1匹ずつ射止めたという。港の間口で突如発生した、わずか20分ほどの好漁劇だった。

村中さんによると当日上がったサケは、前述の5匹を含めて計7匹。ひと頃より群れは薄くなった印象だが、次群到来の可能性は高く、依然としてチャンスは残されている。
(札幌・三木田 久史)