函館港でヤリイカが釣れ出した。9日夜、海岸町船だまりで2匹ヒットした。
午後9時ごろ、海岸町船だまりの外海側にいた北斗市の常連がヤリイカを釣っており、話を聞くことができた。この常連は少し前に入釣したばかりで、3~4mのサオ2本を置きザオにし、1本を手持ちにした。置きザオはテーラ仕掛けのウキ釣りで、エサは塩締めの鶏のささ身を針金で巻き付けた。
手持ちザオの方はウキなしの垂らし釣りで、男性が好んで使うという仕掛けは、出身地である地元津軽でかつて盛んに使われていたという金串バリ仕掛けの一種。ベースがプラスチックで夜光塗料が塗られており、海中で妖しく光る一点物だ。カンナバリにもこだわりがあり、アユバリを1本1本円形状に配置して作った丹精込めたオリジナルのカンナバリだった。
エサはイカゲソを刺し通した。ウキ釣りのタナは5m。手持ちのサオはタナを4mほど取った。すると同8時半ごろ、テーラ仕掛けで胴長15cmのヤリイカが釣れ、数分後には手持ちザオの誘い釣りで胴長10cmのマメイカがヒット。取材中の同10時ごろには胴長20cm程度のヤリイカがテーラ仕掛けで釣れた。
男性は「昨年の同時季はヤリイカが30匹釣れたので、シーズンとしては遅れ気味かな」と状況を分析。翌朝に同港で出会った釣り人によると、今季は日により5~10匹釣れたこともあり、タイミング次第で好漁も期待できそう。今後同港では各埠頭でヤリイカ狙いの釣り人がぐっと増えそうだ。
(本紙・金沢 賢治)
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