岩内港で早々とサクラマスが上がった。12月19日、旧フェリー埠頭を訪れると、通称出っ張りの右側で札幌市の男性がちょうどサオを曲げるファイトの最中。抜き上げた魚は陽光に反射し、ギラつく姿が遠目からでも確認できた。
この男性の入釣は午前6時ごろ。今季は低空飛行の続くホッケを狙い、駄目元でロッドを振ったという。タックルは、6フィートのルアーロッドに2000番のスピニングリール。仕掛けは白皮6号3本バリサビキで、ブルピン18gのジグをセットしたジグサビキで臨んだ。
港内へ30mほどキャストしてたが結局ホッケは釣れず。それでも諦めずにキャストを続けたところ午前10時半ごろ、中層をミディアムリトリーブで10mほど巻いてきたとき、急に「ズン!」と手元に重みが来る。
「ごみか、海藻か」と感じたが、ラインを巻いてくると水面にゆらりと魚影が見え、一瞬アカハラだと思ったそう。しかし、上げてみるとうろこがボロボロと剥がれ落ちる魚体に仰天。今シーズンの開幕を告げるうれしい誤算、まばゆい銀りんの美しい43cmのサクラマスだった。
(本紙・梅津 佳)


