秋のトラウトに絶大な効果を発揮するエッグフライ。この最終兵器を持参して、秋の道東でインジケーターを使ったフライフィッシング、ルースニングにトライしよう。

 

 

ルースニングとは

 ルースニングはエッグフライなど沈むフライを使う際にティペットやリーダーに装着する「目印」兼「ウキ」の役割を持つインジケーターを使った釣りのこと。浮力があり、かつ目印としての視認性が求められるインジケーターには以下のような種類がある。

 

①ヤーン型

シンセティックマテリアルを使っているため軽量で感度が良く、フロータントをなじませることで浮力を向上させることができる。ただし水分を含みやすく浮力が安定しない欠点も。

 

②シート(ロール)型

切り込みに添ってシートからカットし、シールを剥がしてリーダーを挟むように取り付ける。軽量コンパクトなので投げやすいが、シールなので一度セットすると上下移動を行うのが難しい。

 

③ブイ型

プラスチック製のナットをねじ込んで固定するので、インジケーターの位置を容易に移動できる。半面、やや体積があり空気抵抗が大きいのでキャストしづらく、飛距離が出ない。プラスチック製のナットが小さいので紛失しないように注意

 

④パテ型

浮力があり、粘土のような弾力のあるパテ。任意の大きさで使用できるのが最大の長所で微調整はお手のもの。遠投も利く。ただしべとつくので、上下移動させると跡が残りやすい

 

⑤発泡ウキ型

渓流のウキ釣りなどで使用するウキを流用したタイプ。ティペットにウキを固定するゴム管を2つ通して使用する。上下移動が容易で浮力もまずまず。浮力が足りない時はサイズを大きくするか、ウキをダブルでセットしよう。

 

 

釣り方とタックル

ロッドは9〜10フィート5/6番が適している。ある程度の深場を探る場合はインジケーターからフライまでの間を長めに取るため、ロッドも長めが扱いやすい。

リーダーは9フィート4X前後。ルースニングは川の流れに乗せてフライを流す釣りなので、リーダーが太いと水流の影響を受けやすく、ドラグがかかって自然に流すのが難しくなる。そのためリーダーのバット部分を1〜2フィートをカットし、その分ティペットを継ぎ足す。インジケーターを付ける位置は、繊細な当たりを取りやすいティペット部が望ましい。

スプリットショットはフライをしっかり沈め、狙いのタナへ届けるために使用する。スプリットショットを付けるとティペットにテンションが掛かるため当たりも出やすくなる。スプリットショットが軽過ぎるとティペットのテンションがゆるんでバイトが取りづらくなる一方、重すぎると浮力が足りずインジケーターが沈んでしまう。マーカーの浮力に見合った、適切な重さのスプリットショットを選ぶのが、この釣りの要諦の1つと言える。

インジケーターからフライまでの長さは一般的に「水深×1.5m」と言われている。目測で水深を導き、ポイントに応じてインジケーターを上下させることが釣果の鍵を握る。

釣り方は一般的にはアップクロスでキャストし、フライをドリフト。基本的にはこれだけ。一般的に川は表層の流れが最も速いのでインジケーター先行で流れ、それを追うようにフライが流れるイメージだ。

 

 

ルースニングで実釣

10月下旬、フィールドは釧路市音別川へ。かつてはエッグフライの聖地の1つに数えられたアメマスの好釣り場だ。午前8時ごろ、音別橋上流から川面に降りて早速オレンジのエッグをキャストする。狙うのはある程度の水深があり、流れが速すぎない淵だ。この釣り本来の威力を発揮する絶好のポイントと言える。

4投目、「シュボッ」という感じでインジケーターが沈む。何とも分かりやすい当たりもこの釣り方の特徴だ。鋭くロッドを立ててフッキングすると、心地良い引きが伝わってきた。上がったのは28cmのアメマスが上がった。

だが、そこからオレンジのエッグフライをいくら流しても反応がなくなった。そこで、カラーをチャートリュースに変えるといきなり32cmがヒット。しかしこのカラーも当たりは続かず、結局カラーをローテーションすることでぽつぽつバイトを拾うことができ、カラーローテーションの重要性を痛感。午後2時ごろに当日最大の41cmが釣れたところでロッドを畳んだ。

水深があり、かつ流れの緩い淵はルースニングに最適
タイイングしたオレンジエッグにヒットした28cmのアメマス

 

 

過去の名流も捨てたもんじゃない

今回、エッグフライのルースニングで25〜41cmのアメマスを7匹キャッチ&リリースできた。面白半分でタイイングしていたエッグフライを2連結した「ダブルエッグ」を流したところ、推定50cm級が掛かったがプッツリとラインを切られて逃がしてしまった。だがビギナーの私がここまで釣れたのだから、エッグフライの有効性を示すには十分な結果といえる。

またばらしはしたが、ダブルエッグには大型が食いついた。「10年ほど前までは1つのポイントで2ケタ釣れ、50cm級はざらにいた」と語るベテランフライマンも多い音別川。過去の名流はアメマスが激減したとはいえ、依然として「エッグの聖地」としてのポテンシャルと、大物の気配を感じさせてくれる魅力にあふれている。