その身にたっぷりと脂を蓄え、丸々太った通称「戻りブリ」が積丹沖で好調だ。9日、積丹町神威岬沖で13kgの大物を頭に船中15匹のブリが上がった。

 同町余別漁港〈来岸地区〉の遊漁船レッドムーン(佐藤洋佑船長)は午前6時半、乗船者8人で出港。ポイントの水深70m前後には20分ほどで到着した。この日は穏やかな天候で、潮の流れと風向きが合致する好条件。乗船者は赤金や紫、ブルピン、シルバーなどの180gのジグを使い、下はボトムから、上は水深20m前後まで、丹念にワンピッチジャークで探った。開始早々2〜3kg級が釣れたのはボトム付近で、直後に5〜6kg級もヒット。その後もコンスタントに釣れたブリはアベレージが7〜8kgと上々で、どれも丸々と太りコンディション抜群だった。

 同8時半ごろには、ボトムから20mほど上で180gイワシカラーのジグを振る倶知安町の男性に強烈な当たりがくる。フォール中に釣れたのは約13kgの大物で、疾走こそしなかったが、その手応えは強烈の一言。同9時以降はペースが落ちたが、正午の終了まで散発で釣果を伸ばした。船長によれば、当日はボトムから20mほど上の反応が良く、長めのフォールが効果的だったそうだ。

 今期は高水温の影響かシーズンがずれ込み、海況次第ではまだ狙えそうな戻りブリ。大物を確実に捕るには、メインラインはPE3、4号、ショックリーダーはフロロ70〜80Lb程度を用意したい。
(本紙・坂井 宏彰)

戻りブリの強烈な引きを楽しむには今がチャンス
神威岬沖で釣れたブリ。丸々と太った魚体は脂のりが抜群だ