広尾町十勝港のサケは年々釣果が落ちている印象で、ある常連は「今季は全部で10匹も上がっていない」と吐露。それでも14日は全体で2匹釣れ、上昇の兆しを見せた。

横殴りの雨が降る午後1時半、旧フェリーターミナル前の岸壁中間部にいた常連に声をかけると、「1匹釣ったぞ」との返事。サイズは70cm弱でやや婚姻色の浮かぶ痩せた雄だったが、貴重な1匹に常連は頬を緩めた。

常連は朝方、垂らし釣りを開始。フカセバリにピンク系1.5号のタコベイトをかぶせ、ソウダガツオをセットして底層を狙った。すると7時ごろにサオ先が小さく動き、すぐに静止したがヒットには至らず。

しかし、8時前に来た同様の変化ではこの違和感を見逃さず、即座に合わせた。するとサオが弓なりに曲がり、間もなくサケが海面に姿を見せたという。

アカハラやサバがついばむような当たりだったが、念のため合わせたことが最高の結果を生んだ。この日上がった2匹のうちもう1匹は第3埠頭と4埠頭の間の岸壁で釣れ、こちらも垂らし釣りだった。

なお、船舶が接岸する際は速やかに釣り座を空け、港湾作業の邪魔にならないように注意を。
(本紙・金沢 賢治)