今の時期、泊村兜千畳敷では産卵後のクロガシラが活発にエサを摂る「荒食い」が有名だ。3月23日、35〜45cm超えの大物がヒット。例年以上の数も上がり、多い人は20匹を超す釣果を上げるなど、釣り場は活況を呈した。
正午前、平盤左側先端部で10人ほどがクロガシラを狙い、早朝からサオを出した人は軒並み5〜10匹以上の釣果を得ていた。中でも群を抜く爆釣を記録したのが、先端部にある切れ込みのすぐ右側に陣取っていた苫小牧市の森江勇作さん(28)だ。
森江さんの入釣は午前5時ごろ。仕掛けは片テンビン14号前後2本バリを使用。上バリと下バリの間にアミブロック入りのコマセカゴを付けた。エサの塩イソメは丸ごと1匹縫い刺しにした。荒食い時期のクロガシラは遠投よりも50〜60mほどの中投げで釣れることを知っていた森江さん。狙い通り同5時半には速くもファーストヒットがあり、この1匹を皮切りに35〜47cmの大型が同10時半までコンスタントにヒットした。以降、ペースは落ちたが、20匹以上の大型クロガシラを手にした。大型クロガシラが爆釣したためか、35㌢のイシモチや手のひら級スナガレイ、そしてマガレイなど計10匹以上をリリースしたという。
クロガシラのシーズンについて森江さんは、「すでにピークを迎えている印象。荒食いはあと1〜2週間で終わりそうだ」とのこと。年に一度、大型クロガシラが狙えるこの千載一遇のチャンスを逃す手はない。
(本紙・三木田 久史)
【ワンポイント】
抱卵物のクロガシラは見た限り皆無で、全て産卵後の個体だった。どのポイントも、遠投より20〜60m程度の飛距離で釣れていた。20〜30mの近距離では25〜30cm級のホッケも交じった。