フロントとテールのフックに同時にヒットするフクラギ。魚影の濃さは上々だ
フクラギサイズでも引きは強く、青物のスプリントが味わえる

 近年になく暑い夏を迎えている道内。苫小牧市勇払沖も高水温の影響かブリが好調だ。アベレージは決して大きくないが、最近7kg級も出ており、運次第で豪快な引きが楽しめる。
 8月27日午前5時、釣り客10人を乗せ苫小牧市勇払マリーナを出港した本紙情報協力船タマリスク(高野清秀船長)が目指したのは目と鼻の先の前浜。すぐに見つけた鳥山へ急行し、各自30〜50gのジグを中心に投げた。

 中層以浅で速巻きやジャーク&フォールすると、小ぶりなブリが好調にヒット。同10時に早上がりするまでに推定10匹以上釣る人がいたが、サイズはフクラギクラスが大半だった。それでも中には60cm級の大型もいて、一部は豪快な引き味を満喫できたようだ。

 シイラのジャンプやチェイスが見られたこの日、実は本命はこの好ファイターで、ベイトのマイワシが身を寄せる漂流物が多かった前日は、70cm級の大型を含め複数のシイラが上がっていた。だが出港当日は強い風で漂流物が流されて消えたこともあり、的が絞りきれずに不発に終わった。

 シイラは毎年同沖のかなり深い場所で目撃されてはいたが、これだけ浅いエリアに現れるのは非常に珍しい。海水温が高いうちは、釣れる可能性は十分にありそうだ。
(本紙・平田 克仁)